EDC分科会


 EDC分科会は、臨床試験における電子データ収集システム[EDC]の普及に呼応して発足以来、その導入と効果的な利用および品質保証の検討を中心に活動してきました。
 近年においては、CDISC標準データの申請時提出義務化やICH-E6[R2]発出という世の中の変化を受け、CDISCや、EDCデータが重要な役割を担うRBM[Risk Based Monitoring]、eSourceの実装に向けた活動にも取り組んでいます。

 2020年から新型コロナウイルスの影響で、被験者が医療機関に来院できないケースが増えてきております。これを受け、EDC分科会は、eSourceの一環として、被験者が来院しなくても取得できるePROの実装に向けてメリット・デメリットの分析、導入から当局申請までの準備等について協議を行っています。また、新型コロナウイルスや自然災害(水害・地震など)の影響により、治験にどのようなリスクが生じ、そのリスクをどのように軽減するか、などについてRBMの取り組みの中で検討しています。

 活動に際しては製薬会社、CRO、アカデミアおよびシステムベンダーなどから参加会員が集まり、データマネジメント、モニタリング、規制関連等様々な側面からアプローチをしています。研究テーマを設定し成果物を完成させるだけでなく、その過程がメンバーのスキルアップに繋がっています。またメンバーの様々な悩みを共に考えることや、“聞ける相手”を増やすことができるのも分科会の大きな魅力となっています。

【現在の主な研究テーマ[2020年8月時点]】


ePRO (患者報告アウトカム電子システム)   

ePROの実装に向けてメリット・デメリットの分析、導入前、導入時、運用から申請までの活動内容について、EDCの見解を纏めます。

RBM                    

新型コロナウイルスの影響に伴う臨床試験に関する業務分析、RBMに関するリスクの洗い出しを行い、リスク削減のための取り組み関してEDC分科会の考えを協議しています。

【過去の主な取り組み】


eSource

FDAのガイドラインによる考え方、Transceleateのイニシアチブの方向性の学び、eSourceシステム導入のメリット、臨床試験におけるデメリットや役割の変化等を学びました。

CDASHに基づくデータべ―ス化

2018年で学んだ最新のCDASHのIG[Implementation Guide]に基づき、模擬プロトコルの作成、CDASHを適用したAnnotated CRFの作成、EDC化を行いました。

RBM実装に向けて

“臨床試験のQMS[Quality Management System]”について理解を深めるとともに、各社の情報をシェアし、RBM導入の阻害要因、組織体制、最近のEDC機能、KRI[Key Risk Indicator]の実際など、RBM実装に向けたより現実的な手順について考えました。各社へのRBMの実施状況のアンケートを行い、EDC分科会が考えるRBMの理想を取り纏めました。

Risk Based Monitoring[RBM]

TransCelerateのPosition Paperを参考に、RBM実装フローやRisk Assessment Categorization Tool [RACT]を検討し、「~RBMの狙いとTransCelerateの推奨する方法論~」にまとめ上げました。

SDTM作成の実践的経験

2016年10月の電子データ申請開始に向けて、CDISC、特にSDTMの理解を深めるべく、プロトコルからSDTM作成までを実践しました。またマッピング上の悩ましい点や留意点について共有化を図りました。

CROに全委託した際の品質保証

EDC運用業務全般をCROに委託した場合の品質を保証するためにスポンサー・CRO・EDCベンダーの理想的な役割分担を検討しました。それと関連して、DM業務全般を受託しているCROに全委託の受け入れ体制、国際共同試験の経験等についてアンケートを実施しました。

EDC管理シートのサンプル作成

PMDAが適合性調査で本格的に使うことになったEDC管理シートに関して、各メンバーの経験や考えを踏まえてサンプルを作成しました。


[2020年8月末日現在]