●ChatGPT/AIの活用について ●RBM ●eSource ●CDASHに基づくデータべ―ス化 ●RBM実装に向けて ●SDTM作成の実践的経験 ●CROに全委託した際の品質保証 ●EDC管理シートのサンプル作成 [2024年7月末日現在]
EDC分科会は,臨床試験における電子データ収集システム[EDC]の普及に呼応して発足以来,その導入と効果的な利用および品質保証の検討を中心に活動してきました。
近年においては,CDISC標準データの申請時提出義務化やICH-E6[R2]発出という世の中の変化を受け,CDISCや,EDCデータが重要な役割を担うRBM[Risk Based Monitoring],eSourceの実装に向けた検討やePRO導入時の模擬プロトコルを用いた検討、欧米やアジア等での治験実施や承認申請に関して学習して留意点などについても検討を行いました。
活動に際しては製薬会社,CRO,アカデミアおよびシステムベンダーなどから参加会員が集まり,データマネジメント,モニタリング,規制関連等様々な側面からアプローチをしています。研究テーマを設定し成果物を完成させるだけでなく,その過程がメンバーのスキルアップに繋がっています。またメンバーの様々な悩みを共に考えることや,“聞ける相手”を増やすことができるのも分科会の大きな魅力となっています。
【現在の主な研究テーマ[2024年8月時点]】
近年はCROへの業務委託が急増しているため、2023年度にICH E6(R3)ガ
イドラインからの検討事項を受けて、CRO委託時のOversightにおいて、各
段階でどこまで何を確認するべきか、検討していきます。
各社でのDCT導入経験を踏まえて、DCTを導入する際に留意すべき点を検討し
ていきます。
【過去の主な取り組み】
AIの活用に関して、勉強会を開催し、理解を深めました。
●eCOA
ウェアラブル端末であるeCOAに関してSCDMの文献を読んでeCOAについて
理解を深めました。
●ePRO (患者報告アウトカム電子システム)
・・>ePROの実装に向けてメリット・デメリットの分析,導入前,導入時,運用か
ら申請までの活動内容について,EDCの見解を纏めました。模擬プロトコルを
用いて,ePROを実装する際に必要となる文書を作成しました。
●global治験
・・>電子データに関するFDAガイダンスに関する勉強会を開催しました。
またGlobal治験に関する分科会メンバーから出た疑問についてEDC分科会の
見解をまとめました。「国際共同試験 ポケット資料集」を参照して各国の規
定要件を勉強しました。
・・>新型コロナウイルスの影響に伴う臨床試験に関する業務分析,RBMに関す
るリスクの洗い出しを行い,リスク削減のための取り組み関してEDC分科会の
考えを協議しています。
・・>FDAのガイドラインによる考え方,Transceleateのイニシアチブの方向
性の学び,eSourceシステム導入のメリット,臨床試験におけるデメリットや役
割の変化等を学びました。
・・>2018年で学んだ最新のCDASHのIG[Implementation Guide]に基
づき,模擬プロトコルの作成,CDASHを適用したAnnotated CRFの作成,
EDC化を行いました。
・・>“臨床試験のQMS[Quality Management System]”について理解を
深めるとともに,各社の情報をシェアし,RBM導入の阻害要因,組織体制,最近の
EDC機能,KRI[Key Risk Indicator]の実際など,RBM実装に向けたより現
実的な手順について考えました。各社へのRBMの実施状況のアンケートを行
い,EDC分科会が考えるRBMの理想を取り纏めました。
●Risk Based Monitoring[RBM]
・・>TransCelerateのPosition Paperを参考に,RBM実装フローやRisk
Assessment Categorization Tool[RACT]を検討し,[~RBMの狙い
とTransCelerateの推奨する方法論~]にまとめ上げました。
・・>2016年10月の電子データ申請開始に向けて,CDISC,特にSDTMの理解
を深めるべく,プロトコルからSDTM作成までを実践しました。またマッピング
上の悩ましい点や留意点について共有化を図りました。
・・>EDC運用業務全般をCROに委託した場合の品質を保証するためにスポンサ
ー・CRO・EDCベンダーの理想的な役割分担を検討しました。それと関連し
て,DM業務全般を受託しているCROに全委託の受け入れ体制,国際共同試験の
経験等についてアンケートを実施しました。
・・>PMDAが適合性調査で本格的に使うことになったEDC管理シートに関し
て,各メンバーの経験や考えを踏まえてサンプルを作成しました。